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最強傭兵部隊────サーペントテール
 つい先日、俺は幸運なことにこの最強傭兵部隊の一員となった。
にしても話には聞いていたが本当に無茶苦茶。


■□■□■□■□


『イライジャ聞こえる?
10秒後に劾からの援護があるから、同時に前方距離3000に位置するジンを狙って!』

────え?

 戦闘中に入ったロレッタからの通信。

『きっとパイロットが新米なのね。機体が一部が損傷している上に動きが変なの。
そこを狙って、崩れた陣営に飛び込んで戻ってきて』

────そんな…こと。。。。

『チャンスはほんの一瞬よ。
待ってるわよ。サーペントテールのイライジャ・キール☆』

 最後のロレッタの一言で発っしたかった言葉を呑み込み、違う言葉が産まれた。

────『了解!』

周りには小惑星と無人のコロニーだらけの宇宙空間。そこで四方八方敵機に囲まれて、前までの自分なら無理だと諦めて逃げ出したいと願うばかりのそんな局面。
 昔の俺なら、こんな窮地に立ったら、切り抜け方じゃなくて、逃げ方ばかりを考えていただろう。でも、俺は変わった。この部隊に出会って。皆に逢って。

────【コーディネータだろうがナチュラルだろうが相手も同じ人間。必ずどこかに『穴』はある。】

 部隊が大きくなればなるほど『穴』は存在するものだと教えられ、毎度実感していた。確かに一流ばかりの部隊もいる。が、今回の任務の相手はリードの調べて三流傭兵の集まりとわかっている。
 報酬金額がけっこう安いんだ。…昔の俺なら間違いなく、向こう側だ。。。


■□■□■□■□


────『ミッション・コンプリート』

 通信機から雄雄しくリーダーの声が聞こえる。
…初任務・完了。。。

────ナンダヨコイツラ…

 それが正直な感想。
 そして俺にふりかかる今まで味わったことのない疲労感。とそれ以上の達成感。
どんな窮地でも穴をみつけてそこをつく。連携プレイ。
どんな相手でも過小評価はしないで全力であたる。
そして自分たちの戦力を常に冷静に分析し、最良の行動を取る。
今まで、いかに自分が全力で、必死にやっていなかったのか、自分の甘さを痛感した。。。

────俺もいつかあんな風になれるのだろうか。。

 不安ばかりがよぎる。
「大丈夫よ。」
 そんな俺にロレッタが声をかけてくれた。
その言葉の優しさに後押しされ、初めてサーペントテールのメンバーとして任務を遂行して、『仲間』の下へ還った安堵と、本物を間近で目にした感動と、過去の自分の情けなさに頬あったかいものを感じた────。


────『俺、この皆の中で役に立ちたい。仲間としてもっと必要とされたい…』


■□■□■□■□


 俺用にカスタムされたジンを見上げる。劾の機体同様サーペントテールのマークがついている。そしてそこには『2』の文字。
 次の任務に備えてジンを整備しながらつぶやく。

────ここが俺の居場所

居場所がないってもう泣かないから。
自分の居場所は他人から与えてもらうんじゃなくて、

────自分で獲得するものだから。


END20050929



▼9月の連休中、絶対つぶれると思った営業日。応援を呼ぼうと思えば呼べるのに、あえて呼ばずに今いる最強メンバーだけで切り抜けた店長達。
ちょっとかっこよかった☆
ってことで☆
ちゃんと、戦略。各機体の名称・部位・性能調べてからUPし直します。。。
一番手間かかりそう。。

つーより。イライジャよいしょ話ばっかり☆
甘々も書きたいんだけど。黒糖とグラニュー糖を溶かして上白糖にかけたみたいな。。。。
某ユニットみたいなvV(笑)

駄文でも稚文でもとにかく書けるときに書く!


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 静かに目を閉じて、風に耳を傾け、大地に体を預ける。
 五感に感じるものは塩っぽい風、波の音、潮の香りそして重力。目を閉じれば外見なんて関係ない。
────大切なものは中身。

 どんなに高価な皿に盛られて見た目はすばらしい料理でも、イミテーションじゃ意味が、ない。
 右眉から頬にかけて残る傷に触れながら波の音に揺られていた。


 しばらくして、軽く目を開けた。見上げた先にはカイトから譲り受けたザクがいる。時間を確認して、もう一度地球の重力に身を任せた。
 今、俺は単身で地球にいる。この新しい相方を乗りこなすために。

────『お前、もっと強くなりたくないか?』


■□■□■□■□


 先日の事だ。カイトがスネイルに尋ねて来た事があった。ザクの仕様やその他マニュアルを伝えに。
 そしてその帰り際に渡された一枚の紙。
 そこには一文と一緒に日時と場所が書いてあった。劾に相談したらまた機嫌が悪くなるのは目に見えていたから、ロレッタにだけ言ってこっそり出てきた。


■□■□■□■□


 カイトの指定場所は、某国の離れ小島。昔は軍事施設があったのだろう。所々で機体や建物の残骸を目にした。今では軍は撤退し、無人島となっているけど。。。
 俺がカイトを待っていた場所は波の穏やかな海岸線。

生命の源────海

 培養液で合成された俺たちの本能でもそれは残っているらしく、その音色と香りはどこか懐かしく、心地よい。
「こんな所にいたのか」
「ん?」
 眼を開けるとカイトがいた。目で「隣イイカ?」と訊かれたから「ドウゾ」と返す。
「よいしょ」
「おやじくせ」
「オヤジはよしてくれ。こう見えてもまだ22だぜ?」
 はは、と笑いながらカイトも俺の脇に寝転んだ。
 重力でカイトの体が砂に埋まる。
「宇宙空間での生活が長いと忘れがちだが、重力はとは心地よいものだよな」
「ああ」
 俺もそのことは同感だった。体が地面に引き付けられる感じが心地よい。

重力。
引力と遠心力の合力。

────モノとモノとが引き合うちから…

 ふと、隣で寝転ぶカイトを見て思う。

────モノとモノが引き合う以上に人と人も引き合う

 カイトも劾と同じ『本物』だ。ちょっと前までの俺なら決して逢えなかった人種。
 逢えたとしても機体を譲ってもらったり、相手になんてしてもらえなかっただろう。

────出逢いは宝。

 そんな言葉が脳裏を過ぎる。
 あの時、俺は劾に『本物』に出逢えた。駄目人生と思っていた俺だけど、よくよく考えれば最高に恵まれている。
 過去はどうあれ、あの出逢いで『今』の俺がいる。
 あの出逢いから俺は確実に変わった。今までの見かけだけの『傭兵・イライジャ・キール』が音を立てて崩壊していくのがわかった。

──自分の壁を壊してくれた出逢い。

───そして本物と出逢ってからの出逢い。

 一流の傭兵部隊、サーペントテールの仲間に会った。リード・ロレッタ、そして風花。
 一流の傭兵の依頼もいやっぱり一流。ZAFT・オーブ・連合、その他にも前までの俺だったら一生逢うことのないような連中ばかり。

 妙で、無茶苦茶だけど、頼りになるジャンク屋にも会えた。



そして

ヴェイアにも会えた・・。




引いては寄せてくる波。干潮と満潮。全ては月などの惑星からの引力と地球の自転や風など要因は様々。

────そして引力はその質量の応じてかかる力が変わってくる。

 出会いとは、その人間のレベルに合わせて訪れるものの様な気がする。
 劾に逢ってから劾の力で色んな『本物』と逢ってきた。
 今度は自分の力で『本物』との出逢いを作りたいから。


「おい、始めるぞ」
「おう!」

劾がカイトのことをあまり心良く思っていないのは薄々感じている。
でも。。

俺は


────強くなりたい。

俺はこの出会いをものにして、俺の力で上を目指したいから。

────劾の場所まで。








────空が蒼い。


そして


────高い。


でも、

────もう空が高いと嘆くのはやめたから。

────手を伸ばせば届くことに気づいたから。


大切な仲間と共にいるために。
自分の居場所を守るために。

 俺にも【自分で掴める明日がある】ってわかったから…────。
────教えてもらったから。皆に。


 何もできずに泣いていた過去を糧に、誓いと共に空に向かって手を伸ばす。

 そんな俺に、優しい海風は右頬の傷を撫でてまた空へと還っていった。


END20050922



▼よく、絵描きさんが、らくがきをSITEUPされているように、駄文のUPは続きます。。。
代わりに愚痴日記には昇降状態(使い方違うから。。)。。まぁ。。。ね?(笑)
最近、色々忙しくて、朝、仕事が始まるまでの数分、休憩室(和室)で仰向けて死んでいる時間が何より好きだったりする自分。。
の行動から、ほふって。

これもきちんと電ホビとか読み直して改稿しますて。
その際、イジャ、カイトに唇ぐらいなら奪われてもいいですか?(滅)



「…劾!!」


メインディスプレイに映し出される相手の攻撃を受け、損傷していく機体。
────幾度々なく見慣れた光景のはずなのに。


「・・・!」


自分に当たるはずだったものが自分ではない、第三者の機体を貫く
────日々目にしているはずの機体のパーツが、全く違うものに見え、それがイライジャの機体だと瞬時に認識できなかった。


「イライジャ!!!!」


そして気がづいた時には、駆け寄っていた。
相手が誰だろうと、戦闘中のはずなのに。
頭で考える前に体が動いていた。
この俺が。────


■□■□■□■□


 次の任務に向けて愛機のブルーフレームのメンテナンスを行っている俺の元へ、一本の通信が入る。

────『劾、お疲れのところ悪いんだけど、とにかくこっちへ戻ってきて☆』

 通信先は上の階にいるメンバーの一人、ロレッタ。
 目的語がなかったがとりあえず切りのいいところでバックアップを取って上がった。

 エレベータの扉が開く前から、賑やかな声が響いてくる。場所は普段食事を取るスペースに使用されている部屋から。
「あ、劾、お疲れ!アイスあるから一緒に食べない?」
 イライジャが丸いカップを手に嬉しそうによってくる。

────何かと思えば…。

「遠慮しておく」
 次の依頼はすでにきている。時間が惜しい。
「じゃぁ、劾の分は…俺が貰う!」
「イライジャずるい!」
 いつもの風花とイライジャのやり取りが始まる。
 年は離れているが、本当に兄弟の様だといつも思う。 何にしてもそのまま立ち去るはずだった。
 いつもの様に。
 ロレッタのあの一言がなければ────

「もったいない、せっかくカイトが買ってきてくれたのに…」

────カイトが!?

「なんかイライジャ。アイス食べながら『幸せ』感じてない?」
「うるさい!おいしいもの食べているときに『幸せ』感じちゃ悪いのか?」
「別に。いいんじゃない?」

────『幸せ』

 イライジャと風花の会話はそれこそ他愛のない、いつもの会話だった。
それなのに、カイトが買ってきたものを喜んで食べるイライジャの姿にイラつきを覚え、その楽しげな姿は俺の中の何かのスイッチを入れるには十分だった。

────イマ、イライジャが感じている『幸せ』は俺からではなく 他人、それもカイトから与えられているもの…

 「気が変わった。せっかくだ。一口ぐらいもらっておこうか…」
「…はい、劾」
 ちょっと驚きながらも嬉しそうにカップを差し出したイライジャの腕を掴み、そしてそのまま強引に、

────口付けた。

ロレッタ。リード・風花、仲間のいる前で。
 軽く口付るつもりだったが、突然の行為に驚くイライジャの顔がきれいで、気づいたらいつもの様に口内を犯していた。
「あ、っふ、が・ガイ…」
 角度を変えようと口を離した時に漏れたイライジャの声で一瞬我に返り、その場を立ち去った。

「…劾」
「あいつ、どうしちまったんだ?」

────脳裏に浮かぶ、とある文字列

 後ろで感じる仲間たちの動揺にも無視して、浮かんだの文字に失笑を覚えながらブルーのメンテナンスのため、格納庫へと戻った。
もう二度と、イライジャが盾になるような場面を作らせないためにも。。
 そしてもう一度脳裏を掠めた3文字を胸の奥に仕舞い込んだ。


 格納庫に一人戻り、愛機の最終メンテナンスにかかろうと見たディスプレイに写しだされた文字列に眼を見張る。

────『a desire to have entire possession』

────────『独占欲』

   おそらく、カイトの仕業であろう。

 その文字列にココロがざわつき始めるのを感じた。


END20050920



▼とりあえず、20日はジャ○コ!なんで、一本上げてみたり。。
本当は31アイス食べて帰る予定が、急遽仕事で行けなくなった悲しみから生まれた1本(笑)
待ち時間の30分製作のままUP☆←滅
これもそのうち改稿しますm()m。。。だから未完成のまま上げるなよ。。自分。。。(最悪)


『お母さん。。。。』  まだ、住みかをスネイルに移す前の小さい頃の記憶。(今でもオトナからみれば小さいんだろうけど)  空を見上げると雲ひとつない、とっても澄んでいるそんなある日。   お母さんと一緒に仕事している、いつも酒くさいおっさんがひとつの箱をくれた。  リードのごっつい腕に不似合いな小さな箱を空けると、その日の空みたいな色をした小鳥が一羽、アタシを見ながら首を傾げている。 『かざっぱなは、小さいのにいつも一人で留守番して偉いな。』 ────別に『偉い』なんて思われなくていいから、その『かざっぱな』って呼び方をやめて欲しい。  そう思いながら、顔には出さなかったけど、すっごく嬉しかったのは覚えている。  『ブルー』と名前をつけたこの小鳥、あとで鳥の生態ROMで調べたら『セキセイインコ』と呼ばれる種類みたいで、手を出すと乗ってくる。  普段、お母さんが仕事の時は一人でお留守番だったけど、その日からはアタシが一人ぼっちになることはなくなった。 ────ブルーがいたから。  ブルーは頭のいい子でアタシが言う言葉もどんどん覚えてくれた。一番最初に覚えた言葉は ────『オカアサン』  次は ──────『サーペントテール』  次は ─────────────────『かざっぱな』 。。。。  絶対教えたのリードだ。。あの酔っ払い!  アタシの夢は 【サーペントテールに正式なメンバーになる】 ことと、 この酔っ払いをいつか「ぎゃふん」と言わせること!  数日後、またそんなリードが小さい箱を一緒に連れてきた。  今度は真っ赤な雌のセキセイ・インコ。名前はもちろん…。 「風花よかったわね」 「うん!リードもただの酔っ払いじゃなかったのね」 「ようやくわかったか?」 「まだ、よくわからないけどね。ありがとう」  そう言うとリードは満足そうに笑って空箱を持って帰った。  その時は純粋に『ブルーにも家族が増えてよかったね。』と思ったけど、数日後、複雑な気持ちになったのを覚えている。  お母さんたちがいつものように仕事へ行った後、籠の入り口を開けて指を出す。いつもならすぐにブルーが乗ってくれていたのに…。  その日から、いくら指を出してもブルーはアタシの指にとまってくれなくなった。 ────手乗りインコは雄と雌を一緒にすると人間から離れてしまう場合がある。   ダレカが教えてくれた。前まであんなに仲良しだったのに。────   そんなある日、レッドが突然亡くなってしまった。  悲しかったけどまたブルーと仲良くなれるかもしれないっとちょっと期待してたところもあった。 でも。。。。。  やっぱりブルーはアタシの指には止まってくれなかった。   そんなある朝、いつもの様に餌と水を替えようと籠を開けるとブルーが昔のようにアタシの指に止まってくれた。  すごく嬉しかった。けど…。 ────夕方、ブルーはレッドの元に還っていった。   ■□■□■□■□ ────あれ? 「お母さん、なんか劾、変じゃない?」  何がおかしいがよくわからないけど、ソファーに座って何気なくタバコを吸っている劾の様子に違和感を感じる。  気になって急いで資料室で調べものをしていたお母さんに訊いてみた。 「あら、風花も気づいた?」  どうやらお母さんは劾の異変の理由を知っているみたい。 「さぁ、風花問題よ。劾のおかしい理由はなんでしょう?ヒントはいつ頃からおかしいか…」  お母さんはそう楽しそう言いながらデータの整理を始めた。 ────ヒントは【いつ頃から変か…】 劾の行動を思い返してみた。──── ・朝は、普通にご飯食べてた。 ・ちょっとおかしいなって思い始めたのはお客さんがきてから。。。 「あ!」 「ぴんぽーん!さすが、私の娘。」  お母さんに褒められたことももちろん嬉しかったし、何より自分で気づけたことが嬉しかった。   今日は昼からイライジャにザクをくれた、カイト・マティガンが来ている!  そして、着いて早々イライジャに色々教えてることがあるって言って二人だけで格納庫へ行ったっきり!! 「風花、灰皿見てごらんなさい」  お母さんに言われて、灰皿に視線を移す。 ────驚いた。  灰皿に残っている吸殻が明らかにいつもと違う。何が違うって、長さ。いつもなら2、3口吸って消すから長い吸殻が残るのに、今日のは短い!フィルター付近まで吸っている。  憶測がが確証へと変わる ────劾はカイトに対して『やきもち』を焼いている  カイトが来てからちょうど1時間ぐらい経った頃、劾が格納庫へと向かった。その後をこっそりと尾行する。 ■□■□■□■□ 「話は終わったか?」  めずらしい劾のイライラ声が格納庫に響く。 「ああ。大まかな部分は、な。あとは今夜ゆっくりと話そうかと思っているんだが…?」  カイトはおどけながらイライジャの肩を抱こうと伸ばした腕は空を切った。 「悪いな。先約があるんでな。今日はわざわざ悪かったな。この礼はいつか返すさ」 「いつかじゃなくて『今夜』でもいいんだけどな」 「ふっ」 「え?何?どうしたの?二人とも??」  渦中の存在のはずのイライジャは、事態が全く呑み込めてないらしく、静かに威嚇しあう二人の間で小さくなっていた。 「男っていくつになってもコドモなのよね」 「お母さん…」  いつの間にかアタシの後ろにいたお母さんはふふと笑いながら戻って行った。 ■□■□■□■□ 『お母さん。アタシ、ブルーに嫌われちゃった』  ブルーがアタシから離れた日、お母さんの膝の上で泣いていた。  あと、レッドいなくなってもブルーがアタシの指に乗ってくれなかった時も泣いた記憶がある。  それでお母さんに言われたの。 『きっとレッドは風花と一緒で寂しがり屋さんだったんだね。』 『アタシと一緒?』『旦那さんが他の女の人と一緒にいるのが嫌だったんだのよ。 風花もよく、お母さんの友達に叫んでたじゃない? 「アタシのお母さんだ!」 って』 お母さんが懐かしそうにくすっと笑う。  確かに、人気者のお母さんは自慢だったけど、いつかお母さんがアタシのこと見てくれなくなるんじゃないかと不安だった。  お母さんの周りに集まる人たちは皆オトナで、それに比べてアタシはわがままで、いじっぱりで、第一、…傭兵に「子供は足でまとい」なだけだから。。。 ────だから、いつも不安だった。  『ブルーは風花に似て優しいコだったから、レッドの不安を取り除いてあげようと、ああゆう行動をしてたんじゃないかな?』 『でも。レッドがいなくなってからもずっとだったよ。なんで?』 ────ブルーが守るべき対象はいないのに。。。 『それはね』  お母さんの声がさっきよりもっと優しく振る 『ブルーがレッドの事を心底大切に思っていたからよ』 その時は正直、その理由はよくわからなかった。 わかったことは──── 『でもブルーは最後に風花の指に止まってくれたんでしょ?』 『うん。肩にも止まってくれて前にみたいに顔もつっついてくれた。』 『鳥は自分の死期がわかるのよ。 だから最後にそれはきっと風花への感謝の気持ち。 可愛がってくれてありがとうって。 レッドに合わせてくれてありがとうって。 風花にとってはとてもつらい事だったろうけど、風花のおかげで二匹はとても幸せだったのよ。』 ────ありがとうって。 ■□■□■□■□  カイトが帰った後に、ふと覗いた格納庫。二人でメンテしていると思ってたから…。 …とゆーか見ちゃいけないものを見た気がする。いつも以上になんてゆうか。。らぶらぶしてて、アタシはやっぱりまだ子供なんだなって、ちょっと実感してしまった。途中でまずいと思ってその場を離れたけど。  『障害があった方が恋愛は燃える』ってきくけど本当みたいね。 なんにしても 【レンアイ】ってむずかしいのね。  ふと視線を移した窓の外には二匹の小鳥が仲良く羽を寄せ合せて歌ってた。  小鳥の色はそれぞれ青と緑で、その姿がMSメンテをしている二人の姿と良く似ていて、思わず吹き出してしまった。  そしてそんな二匹を見ていてふと思ったことがある。 ────イライジャにだっているんだし。いつかアタシにも劾みたいな素敵な彼氏できるのかな☆  なーんてね。 ────風花・アジャー8才。今日も元気です。 END20050917
▼鳥好きの同期から、 「手のりインコの雄雌を一緒にしたら手のりでなくなった」 と聞いてなんとなく。。勢いで。。 今書き途中の風花とロレッタの話を付けりゃーもうちょっと話繋がるんだけどね。。。。 ごめんなさいm(_ _;)m つーか、風花たちがカイトのことをなんて呼んでいるのか不明。。ってか。色々不明。。。 ってか、『やきもち』って。前もつけてるんだけどさ。。。 やっぱりカップルにはつきものです!(力説) 普段一緒にいると気づかないけど、第三者が入ることによって、生じるもので、乗り越えれば更なる「愛」←病気 なんにしても m(::)m 書き直します☆(ならあげるなよ。。) 書き逃げ!

 『…はないか?』
 耳の奥で木霊する、今でも脳裏に鮮明に焼きついている一言。

■□■□■□■

 窓の外から聞える小さな合唱。それが虫の鳴き声と認識するのに数秒かかった。窓から注ぐ衛星の反射光は柔らかく、優しく俺と隣人を照らす。
 隣人が起きない様に体制はそのまま、眼だけを壁掛けのデジタルに移す。その先の表示パネルの数字は薄暗く『1・2・3』と順番に光っていた。
 只でさえ今回の任務は気を使う任務で、注意力の足りない(しょっちゅう劾や風花にも言われてるけど)俺には向かない任務で、正直、普段のMS戦より疲れた。そしてさらにその後の行為で疲労が蓄積されて、変な時間に寝てしまい、こうして変な時間に眼を覚ましてしまった。

 ちなみに俺の隣で上半身裸のまま寝ているのは傭兵家業では名の知れた『サーペーントテール』のリーダ、叢雲劾。この業界ではちょっと恐れられている人間だけど、寝顔は結構かわいかったりする。俺の弱さの証である顔の傷や体中の傷を『きれいだ』と言うちょっとかわった奴。でも本当にすごい奴。
 そんなすごい劾の無防備な寝顔を見ている時はいつもちょっとした、いやかなりの優越感を味わえる。


 今回の任務地は、地球と同じ様な衛星と恒星を持つ惑星。
 この惑星近くの恒星からは、光源こそ取れるものの距離が離れすぎて熱源は足りないらしく、外気管理は全てコンピュータ制御とのこと。
 夜間の外気は23度に設定され、虫たちには過ごしやすい気温みたいだか、俺にはちょっと肌寒く感じる。そのせいか、隣人の体温が心地よい。
 ちなみにこの恒星の質量は太陽の数十倍もあるため、あと十数年で消滅するらしい。そうなるとこの惑星も衛星も一緒に…消滅する。 惑星・恒星・衛星。全てが微妙なバランスで成り立ち、一つでも欠けると全てが無に変える。いくら技術が進んだといてもまだ『人』には恒星の延命はできない。

 今回任務は、この惑星の移住先となるコロニーの要人警護。
 現在この惑星が有する資源や遺産等の権利や保護、移住に当たって色々揉めているらしく、会談が終わるまでの警護が任務。
 そして、その要人は夕刻には何事もなく無事にまた空へ帰って行ったので、俺たちの任務も完了。(早々に片付いたのだが、依頼主の計らいで帰還は明日の早朝となった。)

 俺たち二人にあてがわれた部屋はお世辞にも高級感はないが、小奇麗なそれなりの一室。

────でも二人で一部屋って…。普通は個々に部屋をくれるもんだろ?

 部屋に通され早々に俺の口から出したかった言葉。でも実際は、半分も言わないところでクライアントに報告して帰ってきた劾に塞がれた。

■□■□■□■

 ふと、ちょっと小腹が空いたのを感じ、よくよく思い返してみると変な時間に気を失っていたせいで夕飯にもありつけなかったことも思い出した。。
 俺がこんな時間に起きて、小腹を空かす羽目になった原因は、今も規則正しい呼吸を繰り返している。
 そしてふと見た隣のベット。
 きれいに洗濯されてアイロンの効いたベットカバーには使った痕跡が全く、ない。

────男二人でこの部屋使っているのに。。。これってまずいよな。。やっぱり。。

 明日、俺たちが帰った後に掃除に来る人が不振に思わないように慌ててベットに転がり使用感を出す。
「これでいいっか。。あ」
 変な動きをしたせいで、先ほど劾に注ぎ込まれたものが足の付け根を通過するのを感じた。
「…ばかやろう!」
 隣のベットに小さく悪態をついてバスルームへ走る。

■□■□■□■

『キュ』

 昔ながらの蛇口タイプの栓を捻って、劾の痕跡を流しだそうと大量の湯を浴びる。流しだそうとしているにうちに思い出した劾との行為で火照った体を一緒に冷ましながら。 そしてゆっくりと今日の任務を振り返える。

────今日の任務はきっと劾一人でもできた任務だ。それなのになんで俺を連れて行ったんだ。。。

 今日の任務が脳裏を巡る。
 要人の警護。物陰に隠れて要人を暗殺しようとする奴らの排除。
 確かに何度が要人は狙われた。でも、すべて照準が向けられる前に劾が排除していた。俺がやったことは特に何も、ない
  ────わからない。。。

 聞くことは簡単だ。でもそれじゃ駄目なんだ。劾に頼ってばかりじゃ・・・。自分で考えて、答えを出せるようにならなくちゃ────。

『トクン・トクン』

「なぁ。劾。俺でよかったのか…?」

 ポツリと口に出た言葉。
一番聞きたくて、でも聞けなくて。
事ある毎に脳裏を横切る本音。

────俺の代わりはいくらでもいる…。

シャワーから降り注ぐものか、自分のものか、どちらかわからない水滴が足元のタイルに落ちた。

「ここの水は硬水だから長く浴びるとよくないぞ」
「ガ、劾!?」
 声のする方を向くと上半身裸のままの劾が立っていた。慌てて顔を拭うが、一度緩んだ涙腺はそうそうに戻らない。
「イライジャ。お前は考えが足りない処も多いが、余計な事を考えすぎる処もありすぎる。
もっと瞬時に判断できるようにならないとこの先…」
 そう云いながら、濡れたままの俺を抱きしめた。
「死ぬぞ」
 最後の言葉と一緒に俺の体はさらにきつく抱きしめられた。

────死

 『死』は、確かに怖い。でも、俺みたいな半端者が完璧な傭兵である劾のために死ねたらそれは本望だ。そう思う自分ともっと劾を一緒にいたいと願う自分。
 そして自分が死んだ後、他の俺の知らない誰かが、劾の、風花やロレッタ、リード、皆と一緒にいるかと思うと無償に寂しくて、悲しくて、膨れたやりきれない思いにまた涙がこぼれた。
 そんな俺の弱いココロを劾は優しく唇でぬぐってくれた。
「各クライアントの望む傭兵はいくらでも代わりはいるだろう…。」
 劾の声が浴槽の響く。俺はそのまま劾の言葉の続きを待った。
「…」
「…だが、このサーペントテールに必要なイライジャ・キールとゆう傭兵ははお前しかいない。」
「ガイ…」
「代わりなんていない…」
 最後は『いない』とも『いらない』とも聴こえた。
 さらに緩んだ目頭から落ちた涙を劾が優しく舐め取る。
「風邪ひくぞ」
 シャワー室から寝室に連れて行かれ、そしてそのままベットに押し倒された。

 顔にかかる劾の前髪。その隙間からみえる微笑。
 今、俺だけに向けられている。
 この微笑は窓際からこぼれる光の様に優しくて暖かい。

 今、劾と二人でお互いの体温を確かめ合っているこの空間は十数年後には水素やヘリウム、大量の塵の漂う暗黒の空間となる。

──── 一面暗黒の世界。無の世界。

 でもそこに漂う水素やヘリウムその他の物質で再び惑星や恒星が誕生するかもしれない。何千年、何億年かけて。ここからまた新たな銀河系が始まるかどうかは誰にもわからない。そして誰にも決める権利はない。

────劾が今回の任務に俺を同行させた理由。
定かではないけど。。ちょっとわかった気がした。

 恒星の寿命はその質量にもよるが、この恒星はすでに数億生きている。そんな恒星に比べたら俺たちの一生なんてほんの一瞬。星の一生に比べたら一瞬だけど、今、俺たちは生きている。

 その一瞬をどう生きるか…。何のために生きるか。自分の存在理由、価値は他人が決めるものではなく、自分で決めるもの。

 劾に訊いても答えが返ってこないのはわかっているから聞かない。
あと数十年後には消え行く恒星の暖かさを月に似た衛星を通して浴びながら、目の前の今を感じでいた。
そして忠誠に似た願いと共にベットへ沈んだ。
何にしても今の俺がわかるのは、俺はサーペントテールに、劾の隣にいて良いってこと。

俺は生きている。
そしてこれからも
生きる。

この叢雲劾と共に。。。


虫たちが鳴いている。。

敵を威嚇するため。
子孫を残すため。

そして…

仲間を呼ぶために。。。。


『・・・おまえ、サーペントテールに来る気はないか?』


END20050914



▼なんだろうね。。とにかく劾はイライジャが「好きなんだよ」って。
理屈抜きで。
コンプレックスの塊で、でも頑張りやさんなイライジャを、イライジャだから劾はとっても好きなんだ!と主張し隊!←皆、うちが主張しなくてもわかっているから。。(笑)

もっと練ってからあげれば良かったんだけど。。(滅)
つーか。数時間で書き上げ。。。。『萌』ってすごいね(笑)
でもやっぱり稚文。。(号泣)




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