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 ふと立ち止まる。
 そして、空を見上げる。

 夏の熱い日差しと、地面から照り返される熱風も数日前から穏やかに変わり、
秋の足音が聞こえる様になった。
 「早いな・・・」
 幾分近くなった空の高さに過ぎ去る夏を感じながら、その早さに自分の過去を重ね少し自嘲気味に笑う。
 ふと手に握られた花菖蒲の剣に目を向けると、主上や絳攸の顔に続いて三人の兄たちの顔が浮かぶ。

───約束の時は近い。

 迷いを打ち消すかの様に柄を一度強く握り締め、深く深呼吸をしてもう一度空を見上げた。
 池の花菖蒲は姿を消し、曼珠沙華が今か今かと鮮血の様な花弁を開く準備をしていた。
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