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「寒い!」
「暑い!」
 もういい年齢の大人が二人。
「28度!」
「20度!!」
 空調の温度で騒いでる。
「昔から適温は28度って決まってんの!」
 隊の二期上の先輩が俺の部屋へ遊びに来るのはいい。でも…。
「どーせこれから動くんだ!28度じゃ暑い!20度!」
「はぁ?」
 この先輩にはちょっと、いやかなり性質が悪い。
「なに?お前、俺がタダで帰ると思ってた?」
「うっ」
 確かにイザークの居ない時はミゲルと肌を合わせるのが恒例になってしまったていたが、俺とイザークの部屋でやることはなかったから、今日はしないとばかり思っていたのに。
「ほら28度でこうすると…暑いだろ?」
 甘かった。
「暑くなっ」
「ほんとに?」
 ミゲルの手がさらに下半身に伸びる。
「ココは暑い、よな?」
 触られた下半身は既にミゲルの悪ふざけのせいで熱を帯び始めてしまっている。
「こっちはどうかな?」
「!?」
「んーこっちはまだみたいだねー」
 にやにやと笑みを浮かべながら、ミゲルの指が一本挿れられた。
「あ、んあっ」
 まだほぐされていないソコは指一本でもかなりの質量を感じさせる。
「ぃや、い、痛い」
「いつも一本じゃ足りないくせに?」
 くす。と笑い声とともに指がもう一本追加される。
「今、20度設定なんだけど寒い?これからもっと暑くしたいんだけどどう?」
 そういやらしく笑いながらさらに指の本数を増やし動かしていく。
 この先輩には一生勝てない。
 そう悟った笑顔だった。

END20041014



▼お蔵入り駄文救済企画第二弾(笑)
 深くは突っ込まないでください。突っ込んでないんで(笑)

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フライング を読む前に
このSSは、タイトル通りまだ種運命始まってないのに、前夜祭行った友達の話だけで書いてる妄想全開SSです(笑)
放映確認してないんでディアッカの身分不明なんですが、皆して降格、降格ゆううんで、反対意見で。。。
きっと赤服って期待のルーキー君用だと思うんですよ!なんで噂のディアッカの緑は隊長の補佐!つまりはイザークの補佐ではないかと。。。
ほら、ダコスタ君みたいなね☆
だれか襟と階級証チェックしてない?

あー気になる。。。

早くディアッカ出てきてくれ!

そんな心境(どんなだ)で書いてます(笑)









今日は朝から忙しくなる。
  鳴り響く目覚ましを止め、眠気覚ましにシャワーを浴びながら本日の『任務』を確認して再度認識し気合を入れる。
 濡れた髪の毛を乾かしながらふと一枚の写真が目に入った。
「懐かしいな」
 自分がまだ『赤』と呼ばれる制服に身を包み、自分のいる世界の小ささに気付いてない頃の写真。5人で撮った最初で最後の写真。アカデミーの卒業式。 なぜか軍の先輩まで写っているおかしな写真。そして大切な思い出。つい笑顔がこぼれるそんな写真。
『ここを押せばいいだけだからな』
『ってかなんで先輩まで写るわけ?』
『いいだろ。記念だ記念♪』

「くす。強引な奴だったよな」
 そんな昔のやり取りを思い出してつい笑いがこぼれる。
 強引だったけど、優しい兄貴みたいな先輩。

 今日はこれか新しく隊に配属されるひよっこ共の面倒をみてやらなきゃいけない。
 クローゼットを開け、制服を取ろうと手を伸ばす。他の人間の名前の刻まれた制服を。
「おし!がんばりますか、ね」
 支度を終え、鏡に映った自分の姿にもう一度微笑む。ミゲルの残したこの制服を着て。


■□■□■□■


「以上!なにか質問のある奴はいるか?」
 まだ軍服に『着られている』そんな印象を受けるルーキーの顔を見渡しながら、質問のありそうな奴を探す。
 今年のルーキーの第一印象は『俺達の時とは大違い』って感じで、皆入隊初日のためか緊張で顔と体がこわばり、質問どころじゃなさそうだ。停戦から2年。かつての危機感が序々薄れているのだろうか。
 まぁ、俺達の時はホントふてぶてしいのばかり集まってたんだけなのかもしれないけど。
「無ければこれで解散!まぁ、何かあったら俺んとこ来い。夜のお相手はできないけどな」
 軽く冗談を飛ばすと強張った面持ち達の顔が綻ぶ。皆まだ笑うとあどけなさが残る、そんな年頃のやつらばかりだ。
「先輩!」
 ミーティングルームを出た所で声をかけられ、そんまま廊下に立ち止った。声をかけてきたのは今回配属された中で一番熱心に話を聴いてた奴だった。
「質問か?」
「あの…先輩は戦場にでたこと、あるんですよね」
 真正面から物を言える。そんな好印象を受ける面持ちが俺を見上げるように質問してくる。
「あるよ」
 『戦場』とゆう二文字に過去の思い出に引きづられそうになりながら笑顔で答えた。
「まだ、戦火も完全に鎮火されてません。俺もまた戦争になった時、先輩のように敵からプラントを守りたいんです!」
 容姿の初々しさの中に秘めた熱い眼差し。ゴールドブラウンな瞳。あいつと同じ色。
「そう気張りなさんなって」
 そんな熱い眼差しを浴びながら、懐かしい気持ちを抑えてかつてのあいつの様に陽気に振舞う。頭の上に手を載せると気張った顔が緩み、あどけない表情を覗かせる。
「戦争って言っても所詮は『人殺し』だ。今お前達が頑張らなきゃいけないのは『人殺し』じゃなく、これから人が笑って過ごせる世の中にするために、だ。わかるよな?」
 目線を合わせ、にかっと笑うと目の前のあどけない顔に笑顔が咲く。
「…やっぱり先輩はすごいですね」
「ちょっとそれともう一つ。俺の名前は『先輩』じゃなくて『ディアッカ』だ」
「え?でも…」
「先輩命令!ほら、呼んでみな」
「は、はい。ディアッカ…」
「おお。よくできました。この調子でこれからの演習もがんばれよ」
「はい!失礼します!」
 元気よく敬礼して仲間の中に溶け込んで行く後姿を見ながら思う。
 こいつらの未来守りたい。
 先の戦争で失ったものは大きい。だけど少なくともこいつらのこれからの未来への『道』は残ってる。
ミゲルもこんな気持ちで俺たちを見ていたのだろうか。
「先輩…か」

『ミゲル…先輩』
『だーかーら俺、先輩って呼ばれるの好きじゃないの』
『なんで?』
『なんでって、俺はそんなに偉い訳でもないし、ただお前たちより先に入隊しただけなわけだし、俺とお前たちは共に同じ意思でココにいるんだ。いわば同志だよな。でも無駄に年は取ってる。だから困ったことがあったら何でも相談しろよ』

あのピリピリとした中でミゲルだけはいつも誰に対しても明るかった。ミゲルに対する記憶はいつも笑顔だったあいつの優しさ。
そしてその笑顔を思い出す度に胸は締め付けられるように痛くなる。


■□■□■□■


「さーてと」
今年の新人の様子を上官に報告するため、隊長室の前へ来た。襟元を正し、書類をまとめ、インターホンのスイッチを押す。
「ディアッカ・エルスマンです」
「入れ」
スピーカから入室許可が降りると扉は軽いエアー音と共に開いた。中では隊長が新入隊員の資料に目を通している。
「失礼します。ディアッカ・エルスマン、ルーキーの第一陣の教育、終了しました。」
 報告をしながら書類に目を通す隊長につい、魅入ってしまう。白い肌にサファイアの瞳。輝く銀色の髪に白い隊長服はよく映えて…。
「…?どうした?」
「あ、隊長があまりにも綺麗でついみとれてました」
 隊長は綺麗とゆう発言に顔を歪めながら手にした資料を閉じ、俺に近づいてきた。
「…わかったから、その白々しい話し方、止めてくれないか」
「だって隊長に対してですし、ね?」
「ここで二人の時はその呼び方も止めろと言わなかったか?」
「だって隊長でしょ?ね、ジュール隊長」
「…」
 さらに辛そうに歪む顔をわざと無視して話し続けると、きれいな顔は耐え切れず下を向いてしまった。
「ごめんイザーク」
 上を向かせ、硬く閉じた唇に軽くキスを落とす。そして腰に腕を回して再度口付けを交わす今度は深く。
「…イザーク」
 離れた唇を名残惜しそうに指でなぞりながら、また悲しそうな表情でイザークが口を開く。
「一つ聞きたいんだがお前が今着ているソレって…」
「ああ。俺たちの偉大なる先輩の形見さ」
「…ミゲル」
イザークが神妙な面持ちで俺の制服を握る。
「大丈夫。俺の一番はお前だから」
 そう言って落ち着かせるように、もう一度深く口付けを交わす。
「そう言えばお前、隊長昇格の話きてたんだろ?その後どうなった!?」
「ああ、あれ?断った」
「なぜ?」
 聞いてないと再び睨みつけるイザークを優しく抱きしめ耳元で話を続ける。
「だってさ、別部隊になっちまったらお前と離れちゃうだろ?」
「だからって…」
「もう離れない。離れないから」
 自分に言い聞かせる様に何度も唱える。
「ばかやろう」
 力なく罵倒するその口を塞ぎ、近くのソファーに沈めた。
 ばかなのはお互い様。わかっている。いつまでも一緒に居る事は叶わないことぐらい。
でもせめていられるうちは一緒にいたい。
俺の命の限り。あの日の誓い。
『ミゲル』
まだ胸に痛みを残す名前と一緒に、次の任務まで腕の中のイザークを抱きしめた。






▼種Dにミゲでてこい!!(希望)



 ふと夜中に目が覚めた。
 隣人の規則正しく揺れる銀髪に触れ、その下に隠れる傷に軽くキスを落とす。そのまま起こさないようゆっくりとベットを抜けて、引き出しから取り出しタバコを胸元にしまうと扉の自動開閉装置を手動運転に切り替え、音を立てずに外へ出た。
 時計の針は頂上付近を下っているそんな時刻。


 砂漠の夜は冷える。
 上着を羽織り、口に銜えたタバコに火をつけると、煙は風に乗って空へと溶けていった。その先に輝く月は大きく、優しい光を乾いた砂漠の大地を照らす。
『どう?慣れた?』

 吐き出した煙を照らす月明かりに、忘れかけていた胸の痛みも照らされて、一人の先輩の顔が浮かび軽笑が漏れる。
───この気持ちはこの月明かりのせい。


■□■□■□■


 その日は連日のハードな演習のせいか同室のイザークも早めに就寝してしまい、自分だけなかなか寝付けないでいた。暇を持て合わせた俺の足は灯かりの消えた談話室へと向かった。
 そしてそこには奴がいた。
「お、ディアッカも夜のお勤め帰りか?」
 手にしたタバコに火を点けながら、いつもの軽い乗りの笑顔を振りまく先輩。
「ミゲル…センパイ」
「ミゲルでいいよ。どう?軍の生活には慣れた?」
 入り口で立ち尽している俺に隣に来いとばかりに目線を投げかける。
「まぁ、ほどほどに」
 差し出されたタバコに火を点けようと顔を上げた瞬間、目に入った映像に釘付けになった。
「綺麗だろ?」
「これって」
「月だよ。今はナチュラルたちの基地だけど、けっこうこうしてみると綺麗なんだぜ」
 大型モニターに映し出された月は圧巻で、懐かしさを覚える美しさだった。
「昔の俺達のご先祖様たちはココに行くことですら大変だったのにな。今じゃ俺やお前みたいなヒヨッコでも行けちまう。まぁー上陸するとなるとまた話しは別だけどな」
 おどけた感じで話すミゲルの口元から吐き出される煙はどこか寂しげに室内に溶ける。
「なに物干しそうな顔してるんだよ」
 口に咥えたタバコを取られ、顔を覗きこまれたと思った次の瞬間には、頬にミゲルのマツゲが当たって…って!?
「ばっ」
 唇に軽くミゲルの舌先が触れた。
「お前はたばこよりこっちが欲しいんだろ」
 ミゲルはぺろりと口元を舐めながら再び顔を近づけてきた。
「嫌なら逃げな」
 そして唇が合わさる。
 もう一度合わさった唇から染みるタバコの味に頭の隅からしびれを感じた。
「んっ、ん」
「なに?立ってられない?」
 気付くとそのまま下半身が露呈されて後ろに指があてがわれて、
「ほら、腰あげて」
「ん、っ、あっ」
 身体の奥で熱を感じそのまま果てた。
「実は結構溜まってた?」
「ばっかやぁ…」
 白濁を受けとめた手を眺めているミゲルを一発殴ろうと顔を上げると、その横顔はやけに寂しそうで気づいたら抱きしめていた。
「?!」
「なんで面してんだよ」
 優しいのに寂しそうなミゲルの顔。俺を通して誰かを見てる。そんな顔。
「いいぜ。代わりで」
「…サンキュ」
 どうしてそんな言葉が出たのか、自分でも分からない。ただ、ミゲルに笑って欲しかった。それだけ。
 そして、ミゲルは優しく、激しくて、だけどそれらは俺に向けられたものでないと思うと何故か胸が痛んだ。


■□■□■□■


「おい、ディアッカ。貴様そんな所でなにしてる」
「…イザーク」
 呼ばれてふと我に返ると、後ろに寝起きで不機嫌そうなイザークが睨んでいた。
「ちょっと一服。お前も吸う?」
「いらん!」
「待てって」
 踵を返して室内へ戻ろうとするイザークの手を引っ張り、後ろから冷たい身体を抱きしめる。足元は裸足で上着も着てきてない。起きて隣にいない俺を心配して探してくれたのが容易に想像についたから。
「あいかわらず冷たいな。これ着れよ」
「いらん」
 上着を着せようとすると腕の中で銀色の髪が揺れる。
「くす。いじっぱり」
「うるさい!それ吸ったらとっとと部屋に戻るぞ!」
「ああでももう少しこのままいようぜ。イザークの身体が暖まるまで」
「なっ」
「上着のかわりさ」
 にこっと笑うとイザークは照れたように顔を赤らめそっぽを向く。

 な、ミゲル。
 今の俺に大切な宝を抱いたまま、立ち昇る煙を追いかけながら空に話かける。
いつまでも晴れぬ思いと胸の痛みを。

 紫煙は宇宙に溶け、想い出は心に溶け染み渡る。
 そして月明かりは今日も俺たちを照らしてくれる。
 優しく、暖かく。
 あいつの眼差しの様に。


END20040930



▼約9ヶ月振りの新作。。
 デキはどうあれ今回とっても安産。すぽっと産まれました(笑)
『Only the love survive(access)』聴いて、中秋の名月な話をしたらこうね。
【ここから君を見ている】と【胸に気づいた痛みを】

の歌詞が頭のなかでぐるぐる回ってきづいたらこんなんなってました(^^;)




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